i-modellers 2号 タイガー1中期型 タミヤ 1/35

もう一人のタイガーエース
  タイガー1中期型 オットーカリウス搭乗車 タミヤ 1/35

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まずはダークアースを塗ります(Figure.138)。サフは、透けて見えやすい金属色のところにだけ吹きました。ダークアースによる下地塗装をしない場合は、色を統一するためモデル全体に塗ります。エアブラシと違って仕事が早いですね。
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十分に乾燥後、ライトサンドを塗装します(Figure.139)。缶スプレー塗装のコツは、とにかく被塗物に対してスプレー缶を離しすぎないことと、缶を素早く動かして1点に留まらないことです。噴霧の粒子が粗いので、塗料が垂れるのを恐れて遠くから薄く吹くと塗料が粒状に付着し、重ね塗りするうちに塗装面がザラザラになってしまいます。それを防ぐためには、表面がじっとりと濡れる程度に近づいて吹く必要がありますが、近すぎればもちろん垂れてしまいます。この距離感は缶を動かす速さによっても変わってきますので、一概に何センチとは言えません。前もって練習して「自分の間合い」をつかんでおくことをお勧めします。ただ、缶スプレーの塗料は溶剤成分が多いうえに噴射ガスも含まれているので、乾くと実はかなり薄くなります。もちろんエアブラシのようにはいきませんが、よほどベッタリと塗料が溜まるほど吹かない限り、モールドが埋まってしまうなんてことはないと思います。「吹きすぎた」と思っても、ひとまず乾燥させてみましょう。とはいえ、物事にはある程度の失敗はつきものです。何事もやってみなければ要領をつかめませんから、最初から絶対に失敗しないなんてことはありません。もし失敗してもシンナーやハクリ剤で拭き取ってやり直せばいいというぐらいの気持ちで取り組みましょう。かくいう私ももう少し薄く吹きたかったのですが、かなりしっかりと塗ってしまいました。
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溶接痕が塗料で若干埋まり気味ですが(Figure.140)、失敗というほどヒドイとは思いません。それよりも、ザラツキがなくきれいな表面になったことがよかったと思っていますが、いかがでしょうか。塗料ミストが飛んだときはボカシ剤を軽く吹いてみましたが、その効果があったのかもしれません。


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キャタピラも同様に下地を塗ります(Figure.141)。こちらにはサフは吹きません。

続いて、グレイを塗ります。全体に塗るのではなく、接地する凸部に軽く色をつけるのが狙いです。対象にこれぐらい斜めの向きから吹きます(Figure.142)。そして、白い楕円のところを塗るとしたら星印のあたりを狙う気持ちで矢印方向にサッと吹きます。前後のR部分では、塗っているのか塗料を捨てているのか分からないぐらいです。これを前後両方向からやります。

左が塗装後です(Figure.143)。微妙な差がお分かりいただけるでしょうか。私の場合はこれぐらいでやめておきますが、程度はお好みでよいでしょう。

それにしても缶スプレーは早くてキレイですね。キャタピラのように入り組んだ形の被塗物はエアブラシでは塗料がのりにくく、この工程だと半日仕事ですが、缶スプレーなら1時間もかかりません。ちょっとコストはかかりますが、それに見合うパフォーマンスです。
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転輪の縁のゴム部を塗り分けます(Figure.144)。塗料はクレオス・水性ホビーカラーの「タイヤブラック」です。ちなみに溶剤系にも同名色がありますが、そちらはもっと緑に振った色味で、この水性のほうがタイヤらしい色に見えます。
タイガー1の初期~中期の転輪は4列もあり、仮組みすると分かるのですが内側の2列は1番前と後ろ以外ほとんど見えませんので塗り分けもしなくてよいでしょう。私はちょっと練習を兼ねて全部塗り分けましたが、塗料と時間のムダは省いたほうがよいと思います。ただし、最も内側は裏から少し見えますので、見えるところだけ塗っておきます。

これで基本塗装は終了です。1日ほどかけてしっかり乾燥させます。


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