もう一人のタイガーエース
タイガー1中期型 オットーカリウス搭乗車 タミヤ 1/35
まずは車体から。前後のパネルに作業します。場所は写真を参考にしてください(Figure.44~Figure.48)。
どちらかの端から、ヘラの先を押しつけてはしごのような模様を刻んでいきます(Figure.45)。
このとき、パテ全体を密着させてから刻むのではなく、浮いた状態からヘラで押し伸ばすように模様をつけていくのがコツです。写真でも、向かって左のほうは浮いているのが分かるでしょう。
パテがヘラにくっつくようでしたら、ヘラの先を水で濡らすとつかなくなります。こうして、伸ばしながら模様をつける感じで、端までいったら余分をちぎって終了です(Figure.46)。
前は左右のこの部分(Figure.47)。一番下までしてはいけません。
ビードの幅が広くなりすぎたり大きくハミ出したりした部分(Figure.48 矢印部、青線より右)はカッターの刃を押しつけて切り取ります。
続いて砲塔です。まず外周に沿ってつけていきます。あらかじめ彫っておいた溝へ詰め込むように作業します。このとき、キューポラの溶接モールドの上(Figure.49青線より上側)にパテがのってしまいます。
実車では天板を溶接した後でキューポラを溶接しており、これではおかしくなってしまいますので、あとから切り取っておきましょう。
追加したプラバンの後ろ側にも行います。あと、天板にはもう1本溶接線があると書かれた資料もあります。正確な位置は分からなかったので、天板前端から約5ミリのところにつけてみました(Figure.50)。鉛筆等でけがいてからPカッターで軽く彫り、外周と同じ要領で作業します。もちろん、この作業は省略しても構わないでしょう。
以上で終了です。
慣れると結構楽しくなってきませんか? ほかにも大から小まで溶接痕をつけるところはありますので、よかったら探してやってみてください。また、モールドされているところを自分でやり直すのも、作品に個性が出るのでよいでしょう。特にキューポラ周囲は効果が高いですよ。
さて、次はこのキットの工作でおそらく最大のヤマ場である、ツィンメリット・コーティングです。あらかじめエポキシパテをご用意ください。どのパテでも作業できますが、個人的には『ミリプット・グレードS』をお勧めいたします。