The Grace 跳ね馬の先進
458イタリア フジミ 1/24
制作・写真・文章 森静四郎
はじめに
今号からi-modellersの末席に加えていただくことになりました、森静四郎と申します。
どうぞ、お見知りおきのほどよろしくお願いいたします。
プラモデルは10代後半までは作っていたのですが、生活や心境の変化からいったん遠ざかっていました。30歳の頃に復帰し、その時は、プラモデルを通じて友達が増えたら・・・、なんて淡い期待もあったのですが、結局願望はかなわず・・・。
たった1年ほどでまたプラモデルとは疎遠になってしまったのですが、ネットを通じて知り合った当編集部のhirozさんの影響を受け、また復帰しました。
そこからはhirozさんを介して、モデラー諸氏との良縁に恵まれ、当i-modellersに参加させていただくことになりました。プラモデルがとりもつ縁に、なにか不思議なものを感じています。
さて、今号の特集テーマはフェラーリ。かつては、ランボルギーニやフェラーリなど、スーパーカーと呼ばれる種類のカーモデルを頻繁に作製していました。近年は、たまにF1や痛車を作製するくらいで、現状ではカーモデルは決して得意と呼べる分野ではありません。
お話をいただいてから、「さて何を作ろうか」と色々と考えてみましたが、i-modellersのお歴々に対抗しよう(と思っているわけではありませんが・・・)とすると、「これ!」と言えるアイデアがなかなかわいてきませんでした。
で、無い知恵を絞って、脳ミソが耳から出てきてしまうんじゃないかというほど絞りつくして、最終的にたどり着いた結論が、面倒くさくて誰もやりたがらないであろう、
「パール塗装」
というものでした。
編集部にこれを伝えてから、内心「しまった」と思わなくもなかったのですが・・・。とにもかくにも、やれるだけのことはやらせていただきます!
フェラーリ458イタリアについて
フェラーリの伝統的な流線型のシルエットを感じさせながらも、昨今のフェラーリ車とは一線を画すスタイリッシュなデザイン。かつてランボルギーニカウンタックやフェラーリテスタロッサから受けたのと同等の圧倒的なインパクトを感じます。
F1ドライバーのミハエル・シューマッハが開発に参加し、フェラーリの技術の粋を集めて開発されました。
90度V型8気筒エンジン、総排気量4499cc、最高出力570cv(馬力)、最高速度325km/h。
フェラーリの祖国イタリアの名を冠するにふさわしい外観と性能をもつ、現時点で最高のスーパーカーです。
キット内容
キットはフジミ1/24リアルスポーツカーシリーズのスタンダードな内容です。全体的にパーツ数は抑えられ、初心者にも作りやすい配慮のなされた構成になっています。(写真左)
ボディーパーツは、未塗装でも充分なくらいの光沢を持ったグロス成型です。その独特の形状を再現する関係からか、側面下部、リアなどが別パーツ化されています。(写真右)
エンジンは実に抑えられたパーツ数で構成されています。実車同様に再現しようとすると、かなりの根気が必要となりますが、気軽に作製する分にはこのままでも充分な再現度です。(写真左)
内装で気になる点は、座席下部が床と一体成型されて、背もたれのみ別パーツ化されています。最近のフジミスタンダードなのかもしれませんが、座席と床を別カラーで塗装したい場合には、マスキングが少々面倒となります。(写真右)
キットをながめていると手を入れたい部分はいくらか出てくるのですが、基本的に、ストレートに組み立てて行く予定です。その分余力を塗装に注ぎ、比較的面倒で難しいとされるパール塗装に挑戦したいと思います。ですので、組み立ての解説よりも、塗装に重きをおいた記事になりますので、ご了承ください。