扱いやすいとパイロットからも絶賛。MSの原点はのザク系だったから!?
MG 1/100 RMS-106 ハイザック
制作・写真・文章 森静四郎
MG RMS-106 ハイザック
i-modellers今号の特集は、「ガンプラ大好き♪」となりました。私は「機動戦士Zガンダム」に登場したやられ役「ハイザック」を作製いたします。かつてジオン公国軍の主力モビルスーツであったザクをベースに、地球連邦軍が新規に開発した機体です。Zガンダムではガンダムが黒色だったりザクを連邦が使用している、という設定に、当時の私は度肝を抜かれたのを思い出します。キットは2004年製ということで、パーツ分割や内部フレームの再現度、可動範囲などに少々古さを感じさせますが、パーツ数の手ごろさなどもあり、大変作りやすい、MG入門キットともいえる内容だという気がします。
今回はこのキットをもとに、ガンダムエース誌での連載も好調な漫画「機動戦士ZガンダムDefine」に登場する、ジェリド・メサ専用ハイザックを作製していきます。
「機動戦士ZガンダムDefine」(以下ディファイン)は、TVシリーズにおいて作画監督を担当し、その美しい画でファンを魅了した北爪宏幸氏が「機動戦士Zガンダム」を再構成した漫画です。モビルスーツは瀧川虚至氏がリファインを担当。TVシリーズのMSをよりリアルにアレンジしています。瀧川氏のアレンジの通りにキットを改造する、というのはかなりの時間と労力を費やすこととなりそうですので、ある程度キットのままで、ある程度ディファイン版アレンジを盛り込んで行くこととします。
腕部の改造
ディファイン版ジェリド専用ハイザックを一見し最初に目を引くのは、両肩に装備されたスパイクアーマーだと思います。MGキットはTVシリーズ版の設定がもとになっていますので、当然右肩にはシールドが装備されています。改造の手始めに、まずはこの一番面倒そうなスパイクアーマーの複製から始めて行きたいと思います。スパイクアーマーのためにキットを2つそろえるのは金銭的に少々もったいなく、「壊れた・・・」とウソをついて部品請求するのも気が引けますので、手間がかかるのではありますが、ここは複製をすることにします・・・。
[01] 左肩のスパイクアーマーを改造しました。スパイクの先端にゼリー状瞬間接着剤をつけて瞬着硬化スプレーで固めてから、紙ヤスリで尖らせてやりました。アーマーのフチもディファイン版のデザインにあわせて、エポキシパテで大きくしてあります。
[02] [01]で改造したスパイクアーマーを複製します。型取りに使ったのは「かたとりまる」(おゆまる、型取りくんなどの類似品あり)です。「かたとりまる」は、シリコンで型取りをするのは何だか大仰、という時にはピッタリな、手軽にパーツを複製できるアイテムです。お湯にひたすとやわらかくなる樹脂で、これをパーツにおしつけて型を取ります。この型にタミヤの「ポリエステルパテ」を盛り、乾燥させたら型からパーツを引き剥がします。ちなみに、写真下の黄ばんだ型は、使い古した「型取りくん」です・・・。
[03] 複製したパーツを組み立てました。パーツの厚みや前後の幅などに若干のズレが生じていたため、左肩のスパイクアーマーと比べながら調整しつつ、整形していきました。ひさし(?)パーツは、接続ピンがうまく複製できませんでしたので、プラ棒を接着しています。
[04] 右肩の四角いブロック部にはジャンクのポリキャップをポリパテで仕込んで、ホビーベースイエローサブマリンの「関節技ボールジョイント」でスパイクアーマーと接続させます。ボールジョイントには、アーマーの高さを調節するためにプラ棒を通してあります。