i-modellers 2号 ミニスケールのティーガー1 フジミ 1/76

ミニスケールのティーガー1
  フジミの1/76キットを作る

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 さてエアブラシをしたら、こうなりました。ダークグリーンとレッドブラウン、それぞれの領域の内側から縁ぎりぎりまで、細く絞ったエアブラシで吹いて行きます。よく見ると結構はみ出していて恥ずかしい。それにダークイエローの帯はもうちょっと幅が細い方がよいのですが、エアブラシで修正するとボケ味が不統一になります。各色の縁はやはり筆の段階できっちりと決めておかないといけませんね。
 特にこの迷彩の場合、ドラゴンの箱絵もそうでしたが、正面から見た時の波状の塗り分けとダークイエローの帯のうねりがこの車輌の「顔」になります。こんな感じで大丈夫かな…。一応各色の波が、各面でつながっているかな?
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 そしてデカールを貼ったらこうなりました。やっぱりデカールを貼ると生き生きしてきますね。デカールは、ドラゴンのティーガーI後期型に入っていたものを使いました。1/72と1/76の差はまあ目立たないんじゃないか、ってことで。ドラゴンのデカールは、製品にもよるのでしょうが、このティーガーに関してはフィルムがやや硬め。クレオスのマークソフターでもまあまあ軟化するんですが、まだやや浮いている感じがしたので、もっと強力なモデラーズのを塗ってみたところ、ツィメリットの溝に見事に馴染んでくれました。

 ところでみなさん、クレオスのグルー・アプリケーターを使っていますか? 私は結構愛用しています。本来の瞬間接着剤塗布用としてよりも、他の用途で使うことが多いんです。例えばニードルタイプのものは、細かい場所に光パテを盛りつける時などに重宝します。それからもう一つ、デカールの細部を押さえるのにも使えるんですよ。このデカール、ツィメリットにも馴染んでくれたんですが、デカールの縁がツィメリットの溝の山にちょうどかかってしまったところなど、どうしてもデカールが浮いてしまいます。そんな時はマークソフターで軟化させて馴染ませるのですが、ティッシュや麺棒では、どうしてもピンポイントで押さえられない。せっかく馴染んでいるデカールの他の部分には触れたくないし。そこでこのグルー・アプリケーターが大活躍。先端が非常に細くてしかも弾力があるので、デカールをピンポイントでそっと押さえるのにちょうどいいんです。ツィメリットの上にデカールを貼るのには必需品になりそうです。もっともこれは、デカールの質が比較的硬い場合に有効なのでして、上質で薄く繊細なフィルムの場合はやめておいた方がよいかもしれません。

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image30.jpgimage30.jpg もう一つこれは何の写真かと言うと、ドラゴン1/72のティーガーI中期型なんですよ。一つはDS素材のキャタピラがへろへろになったのに腹を立てて放置中、もう一つは未着手で在庫中だったもの。これを引っ張り出してきて、フジミのティーガーIの塗装練習用に使ってみたんです。これはミニスケール界では賛同者が多いことなんですが、ドラゴンのキットというのは作っていてちっとも楽しくない。最近の製品、例えばティーガーの極初期型や4号シリーズなどはそうでもないのでしょうが、以前のキットは作っているだけで何だか腹が立ってくる。それで、フジミ製作のための試験台に使わせてもらったんです。下地のダークイエローは筆塗り。その上に筆で迷彩を書き込んでみたのが後ろの一輌。うーん、やっぱ細吹きのエアブラシの方がいいねえ。手前の一輌は今回の波状迷彩のテストで、塗料の濃さを変えて塗りやすさを試したり、またツィメリットの上に薄めた塗料を塗って、塗料が溝に沿って流れないかを確かめたりしたものです。よしよしこれくらいならいけそうだな、ということで、これを踏み台にしてフジミを塗り始めた次第。ドラゴン君、君の尊い犠牲は忘れないよ~。
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 さて、これが車外装備品やワイヤー類を黒鉄色で塗装したところです。ほとんどの装備品が車体と一体成形ですし、後から接着したワイヤー類も車体と密着していますから、はみ出さないように塗るのが大変。しかしそこをいい加減にすると、ミニスケールの場合結構目立ちますから、手を抜けません。また、黒鉄色がはみ出した場合、シンナーを含ませた筆で表面を拭き取っても、どうしても金属粉のようなものが残ってしまうので、できれば一発で決めたいもの。これだけでは金属部分が単調なので、表面にうっすら錆状の塗装をする箇所、こすれた感じに銀を擦り込む箇所など、調整を加えます。道具の柄やジャッキ台などの木製部分は、薄めのウッドブラウンにしないと、この場合迷彩のレッドブラウンとのコントラストに差が出てくれません。この写真の後で、ペリスコープの部分に四角く黒を塗ってごまかしたり、木製部分に木目らしきものを入れたり、ちょこちょことした作業をしている内に、だんだん完成が近づいてきます。

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