i-modellers 4号 ベンガジへ~砂漠機動戦の立役者たち 1941 北アフリカ

ベンガジへ~砂漠機動戦の立役者たち 1941 北アフリカ
  Sd.Kfz.222 北アフリカ戦線 MM286 タミヤ 1/35

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続いて、金属地肌が見えている様子をチッピングで施します。
グレイでチッピングを入れた上に、錆びた鉄の色(公園の鉄棒の色をイメージしています)を描き込みます。グレイとは違って範囲を小さくし、砲塔やハッチの縁など、人が触れそうなところのみに集中して行います(Figure.51)。点描をするような要領で描くと雰囲気が出しやすいでしょう。
チッピングは、ウェザリングの中ではたいへん派手な演出効果です。面白くなってついついやり過ぎる傾向にありますが、撃破された車輌にならないよう、控え目ぐらいが適当でしょう。
そのためにも、いったん終わったら少し間をあけて見直し、必要なら描き足すようにします。満足できたらクリアでコートして終了です。
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次は汚し表現です。
いろいろな方法がありますが、今回はピグメントを使ってやってみます。調色が難しいウェザリング色が豊富に揃ったMIGプロダクション製品が便利です(Figure.52)。

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基本的に、ウェザリングには下地を侵しにくい溶剤を使いたいところです。しかし、このピグメントはエナメル溶剤では溶けません。溶けないというより分散しないんですね(Figure.53)。これでは使うことができません。アクリル溶剤を使えばもう少し分散するのですが、アクリル塗料で塗装したモデルの場合は、やはり溶け出さないかと心配です。

ピグメントは単なる顔料であり、展色材を含んでいないことが分散しない原因ではないかと思われます(素人考えですので正しいかどうかは定かではありません)。そこでここへX22クリアを数滴混ぜてみます(Figure.54)。

すると。このように見事に分散します(Figure.55)。これで、エナメル塗料のように扱えます。粉でまぶすのとは違って定着しますから、触って簡単に取れてしまう心配もなさそうです。

それでは、P232ドライマッドを溶いてタイヤの溝や車体下部に塗っていきます。また、スミ入れの要領でホコリの溜まりそうな部分へ流します。半乾きになったら、エナメル溶剤を含ませた筆で拭います。平らな面へはフィルター塗装のように薄く塗り、染みになっても溶剤で伸ばしてやれば自然な感じになります。
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figure_58.jpgfigure_58.jpg同様にサビのような赤茶色を使えば、サビが流れた様子も簡単に再現できます。スミ入れしておいて、半乾きになったら筆でゆっくり伸ばします(Figure.56)。

するとこのように糸を引いたような筋汚れができます(Figure.57)。

車体も同様です(Figure.58)。ただ、チッピング同様、やり過ぎて撃破車両になってしまわないよう注意しましょう。

これで、ひとまずウェザリングは終了です。

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